コラム

遊戯王OCGの歴史を語るうえで、絶対に外すことのできない商品があります。
それが、「Starter Box(スターターボックス)」です。
この商品は、遊戯王OCGが発足して初めて発売された構築済みデッキであり、まさに遊戯王OCGの原点とも言える存在です。
Starter Boxは、単なるデッキだけではなく、デュエルを始めるために必要なものが一式揃っており、当時としては豪華すぎる内容物であった。
内容物は、
• 構築済みデッキ(50枚)
• ベルトホルダー付きカードケース
• ルールブック
• 専用計算機
• スコアシート
• デュエルフィールド
• スターチップ収納ファイル
• スターチップ収納フォルダ
そして何より印象的なのが、原作「決闘者の王国編」で実際に使用されていた
スターチップが6個と入っており、漫画やアニメの世界観をそのまま体験できる内容となっていました。
また、構築済みデッキは
• ウルトラレア:2枚
• スーパーレア:3枚
• レア:5枚
• ノーマル:40枚
という豪華な仕様でした。
これだけの内容で、当時の価格は約3,500円。
現在では考えられないほど豪華な商品だったと言えるでしょう。
Starter Boxには2種類のバージョンが存在し、予約購入者には「スーパーレア仕様の《エルフの剣士》」が特典として配布されました。
• 劇場限定版:1999年3月6日発売
• 通常版:1999年3月18日発売
劇場限定版は、東映制作の劇場版『遊☆戯☆王』公開に合わせ、通常版に先駆けて映画館で販売された特別仕様です。
当時、全国5000個限定だったと言われており、現在でも非常に人気の高いコレクションアイテムとなっています。
また通常版には存在しない特別な仕様がありました。
通常デッキに収録されていた一部ノーマルカードの代わりに、
• 《アクア・マドール》
• 《地獄の裁判》
• 《13人目の埋葬者》
• 《深淵の冥王》
• 《タートル・タイガー》
が特別に封入されていました。
現在では、これらのカードはウルトラシークレット版でも高い人気を誇るカードばかり。
劇場限定版Starter Boxが特別視される理由の一つとなっています。

Starter Box最大の目玉カードは、やはり《青眼の白龍》でしょう。
当時のOCGでは最高クラスの攻撃力3000を誇り、多くのデュエリストたちが憧れた存在でした。
さらに、《サンダー・ボルト》も収録されていました。
当時は制限カードという概念も現在ほど整備されておらず、このカードは文字通り”最強の除去魔法”でした。
Starter Boxを購入するだけで、
• 《青眼の白龍》
• 《サンダー・ボルト》
という当時最強クラスのカードをすぐにデッキで使うことができたのです。

個人的に、Starter Boxが現在高く評価される理由は、「開けない理由がなかった」ことにあると思っています。
当時のデュエリストは、
「青眼を使いたい」
「サンダー・ボルトをデッキに入れたい」
そんな気持ちで箱を開封し、実際にデュエルを楽しんでいました。
さらに、原作を読んで
「自分も遊戯みたいにデュエルしたい」
「海馬みたいに青眼を召喚したい」
そう思ったデュエリストも数え切れないほどいたでしょう。
Starter Boxには、
• 闇遊戯
• 海馬瀬人
• 城之内克也
• インセクター羽蛾
• ペガサス・J・クロフォード
など、原作の主要キャラクターたちが使用したカードが数多く収録されていました。
だからこそ、カードを眺めるだけではなく、実際にデッキへ入れて遊びたくなる。
その結果、多くのStarter Boxが開封され、今日まで未開封品が残ること自体が奇跡と言える存在になったのだと思います。
Starter Boxは、単なるスターターデッキではありません。
遊戯王OCGという文化の始まりであり、多くの決闘者にとって”最初の一歩”となった商品です。
約25年以上が経った今でも、未開封品や劇場限定版が高い人気を誇るのは、カードの価値だけではありません。
「あの日、初めてデュエルした記憶」
その思い出ごと保存されているからこそ、Starter Boxは今なお特別な存在であり続けているのでしょう。
