コラム

公開日 2025.10.18 更新日 2025.10.20

「第23回福福雪合戦」大会レポート

23回福福雪合戦

はじめに

 

こんにちは、福福トレカ遊戯王スタッフです。

今回は先日秋葉原店にて開催した、1103環境の遊戯王CS「第23回福福雪合戦」の熱い対戦模様をレポートしていきたいと思います。

 

1103環境についてや第22回大会の結果等は前回の記事を参照頂ければと存じます。
今大会と環境の推移など比較して頂ければ、より1103環境の解像度も高まると思いますので、ぜひご覧になってください!

予選のデッキ分布

 

さっそく本大会の参戦デッキの分布を見ていきましょう。

 

予選時点での分布はこちらです。

 

23回予選分布の画像

 

前回は圧倒的に【HERO】が多かった事に対して、今回は様々なデッキが満遍なく参戦している印象です。

 

その中でも採用率が最も高かったデッキは【代行天使】です。

 

【代行天使】は「創造の代行者ヴィーナス」の効果で「神聖なる球体」を3体も展開する事が可能で、そこからシンクロ、エクシーズ召喚に繋げて一気に相手を攻め立てる超攻撃的なデッキです。

 

切り札となる「マスターヒュペリオン」の存在も強力です。
唐突にフィールドに現れ、相手モンスターを除去しつつ攻撃を仕掛けてくる攻撃力2700は、対戦相手にとって相当な脅威となる事でしょう。

 

「マスターヒュペリオン」「創造の代行者ヴィーナス」

 

『TG(テックジーナス)』を組み込んでより展開力を強めた型もありますが、今回は非採用型とほぼ半々での参戦となりました。

 

次いで【HERO】【デブリダンディ】といった直近でもシェア率の高かったデッキが続きます。

 

【HERO】は前回【アライブHERO】型が殆どだったのに対し、今回は全員【ピュアHERO】に近い構築となっています。

 

「EHEROアナザーネオス」「デブリドラゴン」

 

それに続くは【TGガジェット】【兎ラギア】【暗黒界】【墓地BF】【六武衆】…これら全てが同率で並びます。

 

次いで分布が多いのが【カラクリ】デッキです。

 

ここまで挙げたデッキの内、【墓地BF】を除いた8種のデッキタイプは1103環境において『8強』として知られるデッキです

 

前回の予選が【HERO】の独壇場だったのに対し、今回はこれら『8強』が鎬を削り合う形となっていました。

 

「8強デッキ」

 

決勝トーナメント分布と結果

 

「8強」達が熾烈な闘いを繰り広げ、決勝トーナメントへ勝ち上がった上位8名のデッキは以下の様になりました。

 

決勝分布

 

今回のトップシェアとなった【代行天使】は僅か1名のみに留まりました。

 

展開の最大値こそ最強格の【代行天使】ですが、デッキに眠ったままでいて欲しいカードが多く、それらを引いてしまうとデッキパワーが大きくダウンしてしまいます。

 

そうした振れ幅の大きさ故か今回は決勝トーナメント行きを逃したプレイヤーが多かった様です。

 

逆に安定性に定評のある【兎ラギア】【TGガジェット】は2名ずつの進出となり、ベスト8の半数を占める事となりました。

 

「エヴォルカイザーラギア」「レッドガジェット」

 

そんな強豪揃いのベスト8の中で一際目を引くのは、やはり【マシンギアバレー】デッキでしょうか。

 

【スキドレギアバレー】とも呼ばれるこのデッキタイプは、「スキルドレイン」と「王家の眠る谷ネクロバレー」といった強力なロック効果を持つカードで相手の動きを封じる事を主戦法としています。

 

「スキルドレイン」「王家の眠る谷ネクロバレー」

 

その上でフィールド魔法「歯車街」を破壊して、被破壊時の効果で「古代の機械巨竜」を特殊召喚。動きを封じた相手を高打点で圧倒します。

 

1103環境当時のマスタールール2では、予め発動されたフィールド魔法は新しい物に貼り替えるだけで破壊出来た為、今よりも「歯車街」は運用が容易でした。

 

「古代の機械巨竜」「歯車街」

 

更にはフィールド魔法があるだけでパッと特殊召喚できる「Sinサイバーエンドドラゴン」、「王家の眠る谷ネクロバレー」の制約をすり抜けて特殊召喚出来る「マシンナーズフォートレス」など、とにかく高打点モンスターには事欠かないデッキです。

 

「Sinサイバーエンドドラゴン」「マシンナーズフォートレス」

 

決勝トーナメント初戦ではこれらのモンスターを駆使して、高打点モンスターを苦手とする【兎ラギア】を追い詰めていました。

 

しかし最後は【兎ラギア】側がサイドデッキから投入した「フォッシルダイナパキケファロ」の効果で一網打尽に…。惜しくも2回戦進出とはなりませんでした。

 

「フォッシルダイナパキケファロ」

 

続く準決勝では、両試合とも【兎ラギア】対【TGガジェット】の対決となりました。

 

どちらも速度の低いデッキではありますが、長期戦となってくると【TGガジェット】側が有利になってきます。

 

手札リソースが尽きにくい『ガジェット』たちの効果に加え、終盤では「貪欲な壺」による更なるリソース確保、そして「血の代償」による大量のリソースを吐き出しての超展開…。

 

【TGガジェット】特有のこのゲーム展開に持ち込まれると、流石の【兎ラギア】といえど歯が立ちませんでした。

 

 

「貪欲な壺」「血肉の代償」

しかし、マッチ3戦目では両試合とも【兎ラギア】側が先攻で「エヴォルカイザーラギア」を召喚。

 

「エヴォルカイザーラギア」

 

【TGガジェット】は【兎ラギア】の常勝鉄板ムーブの前に敗れ、なんと今回は優勝、準優勝ともに【兎ラギア】がワンツーフィニッシュを決める結果となりました。

 

レシピ

 

終わりに

 

【HERO】が席巻した前大会に対して、逆に今大会は様々なデッキがひしめき合う様相を呈していました。

 

カードプールが変わらない1103環境においての対戦環境が変わっていく様を、今まさに目撃しているのかもしれません。

 

前回、今回ともに福福雪合戦を制したのは【兎ラギア】でしたが、次はどのデッキが覇権を握るのでしょうか?

 

目が離せない1103環境の熱い対戦模様、次回もお届けします。お楽しみに!