コラム

遊戯王OCGの歴史を振り返ると、
「なぜこのカードが存在したのか?」と不思議に思うプロモカードがいくつか存在します。
その代表格とも言えるのが、
英語版《Blue-Eyes White Dragon(青眼の白龍)》、
そして《Dark Magician(ブラック・マジシャン)》です。


そもそも「7000名特大プレゼント!!」キャンペーンとは、
2001年6月発売の『週刊少年ジャンプ』27号で実施された抽選企画です。
• 応募締切:2001年6月18日
• 当選発表:同年32号(7月発売)
というスケジュールで行われました。
この企画は、アニメ『遊☆戯☆王』のアメリカ正式放送開始を記念した特別なキャンペーンとして実施されたものです。
応募者は、雑誌付属の応募券をハガキに貼って送付。
その中から抽選で景品が発送される形式でした。
またキャンペーン景品の総数は、企画のタイトル通り7000名分。
内訳は以下の通りでした。
• 英語版《青眼の白龍》:1000枚
• 英語版《ブラック・マジシャン》:1000枚
• 「ストラクチャーデッキ 遊戯編」:1000個
• 「Labyrinth of Nightmare」:3000パック
• デッキケース&スリーブ(黒・青・赤・緑):各250セット

このキャンペーン最大の特徴は、
日本国内限定の配布にもかかわらず、カードが英語版仕様だったという点です。
現在では「英語版遊戯王」は当たり前の存在となっていますが、
このプロモカードが配布された2001年当時は、まだ海外版カードが日本市場で流通していない時代でした。
また逆に、遊戯王OCG自体も、まだ海外で本格的には普及していない時代でもありました。
実際、遊戯王OCGが日本国外で本格展開される約1年前に登場したカードとも言われています。
個人的には、この英語版プロモには、海外展開を見据えた“試験的な意味合い”も含まれていたのではないかと感じています。
現在では、英語版カードそのものに強い特別感を抱く人は少ないかもしれません。
しかし2001年当時、英語版《Blue-Eyes White Dragon》や《Dark Magician》は、まさに“未知の存在”でした。
しかもそれが、
海外ではなく日本国内限定で配布されていた──。
この矛盾とも言える独特なロマンこそ、
いまなお多くのコレクターを惹きつける理由なのかもしれません。
配布時期は第2期環境。
しかし、このカードたちは非常に特徴的なデザインを持っています。
それが、
• 型番が存在しない
• 偽造防止の銀シールが存在しない
という、初期カード仕様で印刷されている点です。
つまり、時代としては第2期でありながら、
デザインは初期OCGを強く意識した特別仕様だったのです。
この“時代の狭間”のような独特な存在感も、
現在の高い人気につながっている要因のひとつでしょう。

このキャンペーンは、
単なるプレゼント企画ではありませんでした。
「ストラクチャーデッキ 遊戯編」は、
当時まだ発売前(2001年6月28日発売予定)の商品。
さらに、
新イラスト版《ブラック・マジシャン・ガール》を大きく使った宣伝も行われていました。
また、「Labyrinth of Nightmare」も発売前であり、
誌面では“Now Printing”と書かれた黒いシルエットパックで紹介されていました。
つまりこの企画は、
• 海外展開記念
• 新商品のプロモーション
• 英語版カードの話題作り
これらを同時に担った、
非常に時代性の強いキャンペーンだったのです。


《Blue-Eyes White Dragon》と《Dark Magician》の英語版プロモは、
単なる抽選景品ではありません。
• 海外展開前夜
• 初期仕様デザイン
• 限定1000枚
• “英語版なのに日本限定”という特異性
これらすべてが重なった、
遊戯王OCG史の中でも極めて異色な存在です。
だからこそ、このカードたちは20年以上経った今でも、
“特別な英語版”として語り継がれているのでしょう。
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